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2024/03/01 不動産投資
目次
不動産投資をはじめる際、まず物件の種類を調べてみると出てくる「区分」「一棟」「一軒家」の文字……。
建物のイメージではわかりますが、不動産投資においては何が違っていて、どれを選んだらいいのかわかりにくいですよね。
ここでは、それぞれの物件の違いを紹介していきます。
区分とは、マンションやアパートの一室を所有することです。
あわせて、建物が建っている土地の一部も所有します。これを、建物と一体化した土地に対する権利として敷地権、敷地利用権といいます。
また、「分譲」「賃貸」という言葉もよく耳にするのではないでしょうか。これらと区分の違いは、マンションを探している人の目的です。投資目的で購入する場合は「区分」、住まいとして購入する場合は「分譲」、借りる場合は「賃貸」と呼びます。
所有する部屋の管理・修繕・リフォームは賃貸管理会社に依頼し、共用部は管理組合で依頼する建物管理会社が清掃・管理・修繕などを行います。
管理の良し悪しで同じ築年数のマンションでも外観の劣化具合が異なりますので、管理状況は事前に調べておくとよいでしょう。
部屋の広さや間取りによって対象となる実需層が異なります。ここでは、単身者向けタイプとファミリー向けタイプの2種類に分けて説明します。
□単身者向けタイプ
学生や社会人の単身者が対象です。間取りはワンルーム(1R)や1K、1DKが多く、購入より賃貸のニーズが高い傾向にあります。
通勤や通学を想定して物件を探すため、駅に近いことや、防犯設備が整っていることが入居者獲得に有利なポイントです。
□ファミリータイプ
夫婦+子供の3人以上の世帯が対象です。間取りは3DK以上、広さは50平方メートル以上が目安になります。
ワンルームと同様に賃貸ニーズもありますが、マイホームとして購入するケースもあります。物件を選ぶ際は、立地だけでなく、浴室乾燥機・床暖房などの設備やそのグレードにも気を付けて選ぶとよいでしょう。
東京都内の中でも港区や中央区などの都心を除けば、ワンルームタイプで1,000~3,000万円台の価格帯の物件が多いです。
郊外になると物件数は減りますが、300万円台の物件を見つけることもできます。
一棟のアパートやマンションに比べて価格は安いため、不動産投資初心者でも購入しやすいです。
しかし、一室しか所有していない場合、入居率は0%か100%かの二択しかありません。早く確実に入居者を獲得できるエリア、物件を選ぶようにしましょう。
一棟とは、マンションやアパートを建物まるごと一棟所有することです。一棟内の部屋数は関係ありません。
区分の場合、部屋の面積に応じて土地の一部を所有しますが、一棟の場合は建物の建っている土地すべてを所有することになります。
部屋の管理はもちろん、共用部を含めた建物全体を管理する必要があります。管理会社の選定、修繕積立金の設定など、決めることはたくさんありますが、自分の理想とする管理ができます。
また、エントランスに自販機を設置したり、時間貸し駐車場を作ったりすることで、家賃以外の収入を得ることもできます。
アパートとマンションの2種類があります。実は、その2種類に法的な違いはなく(建築基準法や宅地建物取引業法)、各不動産会社が自社の定義に基づき「これはアパート」「これはマンション」と分けているのです。
つまり、同じ建物でもA社ではアパートと紹介され、B社ではマンションと紹介されることもあり得ます。
ただし、一般的には次に挙げるような分け方になっています。これを参考に、各不動産会社の定義を確認してみてください。
<マンション>
鉄筋コンクリート造(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)などの耐火構造の建物を指し、3階建て以上の場合が多いです。アパートよりも耐震性・耐火性・遮音性に優れ、建物一棟の規模も大きく、共用スペースや設備の機能なども充実しているケースが多く見られます。
<アパート>
木造、プレハブ造・軽量鉄骨造などの準耐火構造の建物を指します。2階建てまでの低層の場合が多いです。そのため、世帯数がマンションに比べて少なく、顔の見えるご近所付き合いができます。賃貸として出す場合は、同じ間取りのマンションよりも家賃を抑えて出すことができます。
土地と建物すべてを購入するため、安くて数千万、高くて1億円以上の資金が必要になります。
区分は低価格の物件であればフルローンを組むこともできますが、一棟となると頭金が必要になるケースが多いです。
金額は状況によって異なりますが、購入したい物件や投資したい金額がある場合、その2割程度を頭金として用意しておくとよいでしょう。
資金は多くかかりますが、そのぶん複数世帯からの家賃収入が得られるため、入居率や利回り次第では区分より多くの家賃収入を得ることが期待できます。
戸建とは、一軒家を土地と建物あわせて所有することです。敷地内に庭や駐車場があれば、それも所有対象になります。
庭の草むしりや清掃は原則入居者が行うので、一棟に比べて管理の手間は少ないです。
ただし、物件購入時点で何年も修繕が行われていない場合は、入居者を獲得しやすくするためにも早期の修繕、リフォームが必要です。
戸建ての場合、その土地に永住する目的で住む場合がほとんどです。そのため、物件を種類で分けるとすると、敷地内にどこまでのスペース、機能があるかが1つのポイントになります。
2世代以上で住んでいる方が多い地域なら2階建て、普段の生活で車が必須な地域の場合はガレージ付き、もしくはガレージを増設するなど、地域の特徴と入居者のニーズをイメージしたうえで物件を選ぶといいでしょう。また、今ある建物を取り壊して立て直すことも可能です。この場合、建築基準法の再建築できる条件を満たしているか確認する必要があります(公道に面しているか、道路幅が何メートルか、など)。
前提として、戸建てはそもそも自分が住むために建てるので、市場に出ている件数は3DK以上の区分と比べると約半分です。
そのぶん、所有者が手放すときには「早く手放したい、とりあえず買ってくれる人が見つかればいい」という気持ちがあるため、同じ面積の区分より安く手に入る可能性が高いです。
築年数が50年以上立っている物件であれば400万円台から、駅近・築浅・土地面積が広い物件だと3億円台まであります。
不動産購入にはたくさんの法律や大きなお金が関わってきます。
また、物件を選ぶにも地域の特性や交通事情など、考えることは山ほどあります。
「何から始めたらいいかわからない」「なんとなく調べたけど、購入するには不安が残る」という方は、一度専門の業者に相談してみてはいかがでしょうか?
【筆者:ワイズアカデミー(株)】
2020.6.5掲載記事
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