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2024/03/08 税金
目次
不動産投資を始めるにあたって避けては通れないのが確定申告。
そして、確定申告の制度やポイントをきちんと理解するためには、税金の知識が必要不可欠です。とはいえ、会社員であると支払う税金について馴染みがないことも多いのではないでしょうか?
ここでは不動産投資によって支払う税金の前に、まず個人が支払う税金の概要についてあらためて紹介していきます!
日本には約50種類もの多種多様な税金があるのをご存知ですか?
これらは、国に納める「国税」と、地方自治体に納める「地方税」にわかれています。税金の成り立ちを理解するために、まず2つの税金の分類について説明していきます。
・国税
国に納める税金のことで、例えば所得税・相続税・消費税・酒税などが分類されます。これらは国政を始め、国主体の医療・年金・介護・生活保護などの社会保障や、道路整備・災害対策といった公共事業、教育・科学技術の発展のほか国防などのために使われています。
・地方税
住んでいる土地の地方自治体に納める税金で、例えば住民税・事業税・不動産取得税・固定資産税などが分類されます。これらは警察や消防の活動、ごみ収集などといった、国税に比べより身近な生活に関わることに使われています。
「国税」と「地方税」は納める方法によって、さらに「直接税」と「間接税」の2種類に分類されます。この納税方法の違いは後に学ぶ確定申告や減税措置にも関わるので、更に詳しく見ていきましょう
直接税とは納税者が自分で直接納める税金をいい、所得税・住民税・相続税などがあります。
直接税は種類や支払うタイミング、納付方法について個人でもしっかり理解しておかないと、延滞や申告漏れ……なんてことにもつながるので注意が必要です。
直接税には「垂直的公平」という考えがあり、所得税・相続税・贈与税は所得が多いほど税率も高くなる累進税率によって税率が決まります。
また、医療費控除や扶養者控除など様々な控除(ある金額から一定の金額を差し引く)をうまく適用させることで、税金を抑えることもできます。
国税の直接税について、代表的なものを紹介していきます。
・所得税
個人の1年間の所得にかかり、どんな事業をする上でも深く関わってきます。日本ではその人の所得に応じて5%~45%の7段階で税率が決まる「超過累進税率」が用いられており、所得が上がるにつれ所得税も高くなります。所得の種類は、①給与所得、②事業所得、③利子所得、④配当所得、⑤不動産所得、⑥山林所得、⑦一時所得、⑧退職所得、⑨譲渡所得、⑩雑所得の10種類。これらの所得で利益が出た場合、私たちは確定申告をする必要があります。
・相続税
ある人が死亡し、その財産を特定の人(配偶者・子など)が相続する際に相続人が支払います。相続は現金よりも不動産で相続するほうが税金が安くなる場合があり、不動産投資とも関わりの深い税金の一つです。
・贈与税
ある人の現金・土地・家屋などの財産を、ほかの人に贈与する際に受け取る側が支払います。1人あたり年間110万円までの贈与は、非課税になります。さらに、相続税と同様に現金よりも不動産で贈与を受けるほうが税金が安くなる場合があり、不動産投資との関係が深い税金の一つです。
地方税の直接税で、代表的なものを紹介していきます。
・住民税
自分の住んでいる地方自治体に支払う税金で、都道府県税と市町村税の2種類があります。前年の所得を元に計算した「所得割額」と、自治体によって一律の「均等割額」によって構成されていて、所得が多いほど「所得割額」も高くなります。住民税はかつて地域差がありましたが、2007年から全国ほぼ一律となりました。
・不動産取得税
不動産を売買・贈与で取得したとき、また新築・増築したときに都道府県に一度だけかかります。中古物件の場合に適用できる控除もあり、建物の建てられた時期が古いほど控除額も大きくなります。
・固定資産税
土地や家屋、有形償却資産を所有している人にかかる税金です。
・都市計画税
都市計画区域内の不動産を所有している場合にかかる税金です。不動産投資を行う場合は都市計画区域内の物件を買うことも多いので覚えておきましょう。
「間接税」とは税金を負担する人と納める人が異なる税金をいい、例えば、消費税・酒税・たばこ税などがあります。
主に商品やサービスを製造・提供する事業者が支払う税金ですが、実質はこれら商品やサービスの価格に上乗せされるため、購入する消費者が支払うことになります。
また「水平的公平」という考えから、負担税率は皆同じとなります。
それでは間接税について、代表的なものを紹介していきます。
・消費税
商品を購入したときやサービスの提供を受けたときにかかります。土地売買の取引や住宅用家賃(1ヶ月以内の短期を除く)には消費税はかかりません。
・酒税
清酒・ビール・ウイスキーなどを製造場から出荷したときにかかり、一般的にアルコール分が高いほど税率も高くなります。
・揮発油税
通称ガソリン税ともいい、自動車のガソリンなどを製造場から出荷したときにかかります。
・たばこ税
タバコを製造場から出荷したときにかかり、たばこ税とたばこ特別税があります。
・印紙税
契約書や領収書など、経済取引を行ったときに作成される文書を作成する時にかかります。
・地方消費税
商品を買ったときや、サービスの提供を受けたときに、消費税と合わせてかかる地方税。
・道府県たばこ税、市町村たばこ税
タバコの製造業者などが、小売販売業者に売り渡したときにタバコの本数に応じて支払います。
ここまで見てきたように税金には様々な種類があり、税金によって確定申告など複雑な手続きが必要になってきますが、制度をうまく利用することで税負担を軽くすることもできます。
普段の暮らしで何気なく払っている税金ですが、不動産投資をする場合は、いつ・どの様な税金を・どの程度支払うのかを理解し、税金と正しく付き合っていきましょう。
【筆者:ワイズアカデミー(株)】
2020.5.31掲載記事
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